有希ちゃんと蒼君の井戸端会議


３







<sup>蒼　 　「そういえば、有希って料理作る？」
有希　「僕はあんまり・・・・・。元の世界では簡単な物は作れたんだけど、この世界の調味料とかはまだ慣れなくて」
蒼　　 「あ、分かる！辛〜いとか甘〜とか、極端なもんが多いしな。でも、醤油に似たのもなかった？」
有希　「ありますっ！驚きましたもんっ」
蒼　　 「刺身食べたいよ」
有希　「暑いから、なかなか生物は食べれないし」
蒼　　 「冷蔵庫もないしな」
有希　「オーブンもないし」
蒼　　 「そう考えると、俺達って恵まれた生活してたんだ」
有希　「本当にそうですね」
蒼　 　「俺はシエンに、俺の作った物を食べて欲しくってさ。何とか料理番の人達に色々教えてもらって作ってるんだけど、なか
　　　　なかこれって味が無い」
有希　「でも、蒼さん料理上手だって、シエン王子自慢してましたよ？」
蒼　 　「シエンが？やだなあ、身贔屓だよ」
アル 　「その通りだな」
蒼　 　「・・・・・ちょっと、出番早いよ」
アル 　「本編の主人公は誰だと思っておる。この私と、ユキだぞ！」
蒼　 　「俺だって主演だもんっ」
アル　 「シエン王子のおまけであろう」
有希　「アルティウス！」
シエン 「アルティウス王、おまけとは少し言い過ぎですよ」
蒼　 　「シエン！あいつ、俺を苛めるんだ！俺何もしてないのに〜」
アル 　「嘘をつくな！」
蒼　　 「シエンはどっちを信じる？」
シエン 「もちろん、ソウに決まっているでしょう」
蒼　 　「だよな！」
アル 　「ユキ！今見ていたであろうっ？あ奴、有る事無い事口から出まかせをっ」
ユキ　 「アルティウスも悪いよ？どうして何時も蒼さんを目の敵にするの？僕と同じ世界の、僕にとっても大事な人なんだよ？
　　　　アルティウスには蒼さんと仲良くなって欲しいのに」
アル　 「無理だな」
有希　「どうして？」
アル　 「人間以外のものとは話せない」
蒼　 　「なんだよ！それ！」
シエン 「ソウ、聞き流しなさい」
蒼　 　「自分だって動物みたいなくせに！俺、知ってるんだぞ！お前、初めての時は無理矢理だったんだろ！」
有希　「そ、蒼さんっ？どうして知って・・・・・」
アル　 「覗いていたのか！」
蒼　 　「ばーか、見れるはずないだろ！ちゃんと下調べしてるんだよ！お前も俺に何か言いたかったら、俺のことちゃんと勉強し
　　　　とけよ！」
アル　 「ユキ以外のことを知る気はないわ！」
蒼　　 「じゃあ、そこで話は終わりだろ！」
有希　「王子、アルティウスと蒼さんって、似た者同士みたいですね」
シエン 「全く。兄弟といっても可笑しくないほどだな」
アル　 「ユキッ、シエンと何を話しておる！」
蒼　 　「あ〜、妬きもち妬いてる〜」
アル　 「違う！聞いているだけだっ」
蒼　 　「嘘ばっか」
アル 　「・・・・・っ」
蒼　 　「有希、俺が食べた骨付き肉美味かったんだよ。調理の仕方教えてもらいたいから、一緒に厨房に行ってくれない？」
有希  「いいですよ」
蒼　 　「よし、出発！」
アル 　「ユキっ、私も行くぞ！」
シエン 「・・・・・（私も行かないといけないか）」



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　続く</sup>

---

お肉には煩い蒼君も、あの骨付き肉はお口にあったようです。
帰りはたくさんの調味料と食材を手にして帰りそうですね。

---