有希ちゃんと蒼君の井戸端会議
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有希 「蒼さんはすっごく物知りなんですよね?僕、自分の視野がいかに狭いか思い知りました」
蒼 「違うって!有希は1つのことを深くよく知ってるけど、俺は広く浅くって感じなんだよ」
有希 「でも、漫画とかよく知ってるでしょ?ドラえもんやドラゴンボールやこち亀だけじゃなくって、美味しんぼやクッキングパパま
で全巻持ってる人ってあんまりいないですよ」
蒼 「そう言う有希だって、男でサザエさんやガラスの仮面持ってる奴って少なくない?」
有希 「あ、あれは、従姉妹が面白いって勧めてくれて・・・・・はまっちゃったんですよ」
蒼 「俺達趣味が違うよな」
有希 「だから話が合うのかも」
蒼 「言えてる!」
シエン 「楽しそうですね」
蒼 「あ、シエン。シエン達って漫画なんか読まないよな?・・・・・っていうか、この世界に漫画はないか」
シエン 「マンガとは何ですか?」
蒼 「漫画はねえ、絵と、面白い話が一緒に書かれている本だよ」
有希 「そういえば、エクテシアには童話がありますよ」
蒼 「うそ!」
有希 「ホントに。色使いも鮮やかで、話も優しくて。絵本みたいな感じです」
蒼 「へえ〜、あるんだ」
シエン 「私の国にも、絵と昔話が書かれた本はありますよ。幼い頃母上に読んでもらいました」
有希 「優しいお母さんですね」
シエン 「ええ」
蒼 「俺もリューちゃんに読んであげよっかなあ」
有希 「僕も、アセットやシェステに読んであげよう」
シエン 「2人共、すっかり母親の会話ですね」
蒼 「有希、あのデカブツはどうなのかな?」
有希 「アルティウスが?(デカブツ=アルティウスのことだと認識している)」
蒼 「そんなに優しい話を聞いて育ったとは到底思えないだろ?あ〜、巨人の星みたいに、スパルタな父親に鍛えられて、大
きくなってグレちゃったとか」
有希 「グ、グレてはいないと思うけど・・・・・」
アル 「おいっ、私のいない隙に、何を好き勝手なことを言っておる」
有希 「・・・・・」
蒼 「別にぃ」
アル 「お前がそう言う時は怪しい」
蒼 「お前って言うなよ!ホント、お前って失礼な奴!」
アル 「お前もお前と言っているではないか!」
蒼 「俺はまだ子供だも〜ん!言葉が多少悪くったってしかたないんですよーだ!」
アル 「・・・・・っ。(減らず口ばかりたたく奴!)」
蒼 「あ、心の中で俺の悪口言ってんだろ!」
アル 「な、何を・・・・・。(分かって言っておるのか?)」
蒼 「有希はいいな〜。こいつ、分かりやすくって楽だろ?」
有希 「え?そ、そんなことは・・・・・」
蒼 「シエンはポーカーフェイスだから、なかなかわかんないんだよ。まあ、そこのデカブツみたいに無茶なことは言わないし、し
ないけどねえ」
アル 「黙って聞いていれば勝手なことを!」
蒼 「真実」
アル 「ソウ!」
蒼 「あ!何無断で俺の名前呼んでんだよ!」
アル 「では、子豚か」
蒼 「ぶ、豚っ?」
有希 「失礼だよ!アルティウス!」
アル 「本人が名前を呼ぶなと言ってるのだ、何が悪い」
蒼 「・・・・・有希、バリハンにはとんすけっていう可愛い豚がいるんだ。今度会わせてやるよ、だから、バリハンにおいで!」
有希 「本当にっ?行く!絶対行きます!」
アル 「ユキ!豚なんか我が国にもいるだろうが!」
蒼 「豚は豚でも種類がちがうんだよ〜だ。あ、有希、次は俺がこのデカブツをコテンパにやっつけるんだ!楽しみにして待っ
てろよ!」
アル 「コテンパにされるのはお前だろ!」
蒼 「小さい子を苛めると人気落ちるぞ!」
アル 「お前のどこがただの小さい子だ!」
続く
蒼と有希は意外と漫画大好き人間です。今はまだ慌しいでしょうが、落ち着くと読みたくなるかも。
童話を聞くシエンは想像出来ますが、アルティウスは・・・・・ちょっと・・・・・。