有希ちゃんと蒼君の井戸端会議











アル  「口ほどにもなかったな、ソウ」
有希 「アルティウス!」
蒼   「有希〜、こいつが俺を苛める〜」
アル  「ユキに抱きつくな!」
蒼   「俺だって、お前ぐらいの体格があれば、絶対に負けることはなかったのに!」
アル  「言葉では誰でも言えるわ」
蒼   「有希はどう思った?」
有希 「凄かったですよ!剣道をしてたって話は聞いたけど、あんなに強いなんて知りませんでした!同年代が相手だったら
     絶対負けないですよ!」
蒼   「有希は俺のこと分かってるよなあ。もう親友って感じ?」
有希 「そう思ってくれたら嬉しいです」
蒼   「な〜」
アル  「王子、そなた涼しい顔をしておるが何とも思っておらぬのかっ?」
シエン 「私の可愛いソウと、麗しいユキ。2人が共にいれば目の保養でしょう」
有希 「王子は優しいですね」
蒼   「シエンはすっごく優しいんだよ、誰かと違って」
アル  「ソウ、それは誰のことだ?」
蒼   「でもさあ」
アル  「答えぬのかっ?」
蒼   「お前の剣の腕は認める。竹刀と真剣の違いはあるけど、それでも強いと思うよ」
アル  「・・・・・急になんだ」
蒼   「いや、だから、剣の腕だけは認めるってこと」
アル  「だけは?」
蒼   「赤の王って言われてんだよな?それって、単に頭に血が上りやすいって意味かと思ってたけど、違う意味もあったんだよ
     なあ、納得」
アル  「私は納得しておらぬぞ!」
蒼   「でもさ、頭はシエンの方が断然いいよ。だって、日本語だってかなりマスターしてるし。あんたは全然駄目だろ?」
有希 「アルティウスもやれば出来ると思うんですけど・・・・・」
蒼   「そうは見えないって。教科書開いたと同時に寝るか、分からないって怒鳴って破るか、どっちかって感じだもん。な?そう
     だろ?」
有希 「えっと・・・・・」
アル   「否定しろっ、ユキ!」
有希 「だって、想像出来ちゃったから」
シエン 「まあまあ。ソウ、アルティウス王はこれでもこと戦に関しては奸知に長けていらっしゃるんですよ」
蒼   「え〜、奸知って、言葉変えれば悪知恵だろ?あ、そうか」
アル  「何がそうかだ!シエン王子!そなたエクテシアに戦を仕掛ける気かっ?」
蒼   「大人気ないな〜、冗談なのに」
有希 「アルティウス、みんな本気じゃないよ?」
蒼   「そ〜そ〜」
アル  「・・・・・それは、すまなかった」
蒼   「ちゃんと謝れるんだ」
アル  「ソウ!」
蒼   「まあ、俺も言い過ぎちゃったかも・・・・・ごめんな?」
アル  「い、いや、分かればいいのだ」
蒼   「で、今から俺は有希とお風呂入っちゃうから」
アル  「なっ!」
蒼   「有希、俺匂い袋持ってきたんだ。お風呂に入れるとバニラみたいな匂いがするんだよ」
有希  「ほんとにっ?楽しみ!」
蒼   「あ、俺達が入浴中は立ち入り禁止。覗きは厳禁だから。さ、行こ、有希」
有希  「アルティウス、後でね」
アル  「ユキ!・・・・・シエン王子、そなたはいいのか?」
シエン 「あまり・・・・・よくはないですね」
アル  「付いてまいれ。風呂が見える場所がある」
シエン 「覗き見は厳禁ですが」
アル  「王たるもの、覗き見などするわけがないであろう。堂々と見るのだ」
シエン 「・・・・・それもそうですね」
(シエン納得)



                                                                     続く






剣では負けた蒼ですが、やっぱり口では勝ってます。
次はいよいよお風呂の場面ですか(笑)?