海藤貴士会長、32歳お誕生日編です。
ほのぼの編はご覧になりましたか?
もう少しアダルトな2人を見たいという方だけ、甘い夜の時間へどうぞ。










                                                              
ムフフ編






 バスルームから出た真琴は、ゴシゴシ髪を拭いていた手を止めて、自分の腕を鼻まで持って上げてクンと匂いを嗅いでみた。
 「・・・・・もう、匂わないかな」
美味しいカレーを作るには結構な時間が掛かった為、真琴は髪も身体もカレーの匂いに包まれているような気がしていた。
 「海藤さんに笑われると嫌だし」
いくら真琴が子供っぽいとはいえ、今から何があるか分からないというほど鈍くは無い。
せっかく抱き合えるなら綺麗な身体がいいと思うのは、まだ真琴が子供なのだろうか・・・・・。
 「あ、綾辻さんがくれたんだっけ」
 無意識に何時ものパジャマを着ようとしていた真琴は、昼間綾辻がくれたものを思い出した。

 「私から社長へのプレゼント」

絶対に着てねと言われて貰ったパジャマを慌てて着ると、真琴は海藤の待つ寝室に向かった。
 「・・・・・」
 「あ」
(まだ電話中・・・・・)
 食事の後、本当は一緒に風呂に入ろうと言われ、真琴は濃厚なキスをされながら半分服を脱がされた。
そこへ、突然の電話。
どうやら国際電話らしく、急に英語を話し始めた海藤は、先に風呂に入るようにと真琴を促したのだ。
 「・・・・」
 真琴は電話を続けている海藤を、寝室の入口に立って見つめる。
(・・・・・カッコいいな・・・・・)
シャツのボタンを半分以上外し、髪を軽くかき上げる仕草は大人の色気を感じさせるもので、真琴は思わずポウッと見惚れ
ていた。



 「・・・・・bye」
 なかなか切れなかった電話をやっと終わらせた海藤は、入口に立ったままの真琴の姿を見つけた。
 「どうした?」
 「え?あ、え〜と・・・・・」
 「来い」
一言言うと、真琴はまるで引き寄せられるように中に入ってくる。
絞った照明の下、海藤は真琴の姿を見て苦笑した。
 「それはお前が買ったのか?」
 「え?」
 「もう一つのプレゼントか?」
 海藤の視線を追って自分の姿を見下ろした真琴は、そこで初めて着ているパジャマの柄に気が付いたようだ。
 「あっ、こ、これは・・・・・っ」
白地に青いリボン柄のパジャマ・・・・・。まるでプレゼントの包装のようで、海藤はそのまま真琴を抱き上げた。
 「これは俺が貰ってもいいんだな?」
 「あ、あの・・・・・」
 「ゆっくりと愛させてもらうか」



 「あ・・・・・ぁ・・・・・っ」
 ベットに下ろされた真琴は恭しく足を持ち上げられ、ゆっくりと足の指を口に含まれていくのを呆然と見つめる。
端正な容貌の海藤が足元に跪いているその姿は倒錯的で、真琴はゾクッと背中に電流が走ったような感じがした。
 「やめ・・・・・」
1本1本丁寧に足の指を舐め、軽く噛まれる。
真琴はシーツをギュッと握った。
 「かい・・・・・」
 「違うだろう?」
 「・・・・・ぇ・・・・・」
 「名前、呼んでくれるんじゃないのか?」
 「・・・・・っ」
吐息が唾液で濡れた足の指をくすぐり、真琴は肩をすくめて微かに言った。
 「貴士さん・・・・・」
名前を呼ばれ、海藤は柔らかく微笑む。
 「可愛い、真琴」
 「・・・・・ふぁ・・・・・」
 真琴の大好きな大きな手が、ゆっくりと真琴のパジャマを脱がし、敏感な素肌を優しく撫でていく。
真琴の感じる場所を熟知し、そして官能を引き出す術を知っている海藤の愛撫は的確で、真琴は刺激に尖った乳首を軽
く噛まれて大きくのけぞった。
 「ああん・・・・・っ、や・・・・・っ」
片方の乳首を唇で愛撫され、もう片方は指で押しつぶされ、こねまわされる。
そして、空いたもう一つの手は、既に立ち上がってしまった真琴のペニスに絡みついた。
 「ん・・・・・ぐぅ・・・・・」
 上がるはずの嬌声は、塞がれた唇の中だ。
激しく舌を吸われ、軽く噛まれる。飲み込むことの出来ない唾液をコクッと飲み込むと、まるでそれを褒めるかのように口腔の
中をくすぐられた。
体中が熱く、全ての神経が剥き出しになっているような感じがした。



 真琴の白い身体が、白いシーツの波の中で溺れている。
女のように豊満な胸も、豊かな腰も、受け入れる濡れた秘部もないというのに、どうしてこれほどこの身体が自分を欲情させ
るのか・・・・・それが愛情からだと、今の海藤は分かっていた。
 「あっ、あっ・・・・・!」
 震えて立ち上がっている色素の薄いペニスをゆっくり刺激してやると、可愛らしい声で鳴き続ける。
その滑りを利用し、海藤は出来るだけ真琴を驚かせないように尻まで指を滑らすと、ヒクついている閉じた穴を軽く撫でさすっ
た。
 「!」
明らかに分かるほどビクッと身体が震えたが、真琴はギュッと海藤の腕にしがみついて逃げようとはしない。
何度も何度も指で撫でた後、その1本を尻の穴に埋めた。
 「痛っ」
 何度抱いても、始めのこの一瞬は慣れないようで、海藤も出来るだけ馴染ませるようにゆっくりと指を抜き差しさせる。
熱く狭いその中は、指さえも貪欲に咥えたまま離さなくて、海藤は早くその中に自分のペニスを埋めたくて仕方がなかった。
 やがて2本、3本と指の数を増やすと、穴も徐々にその大きさに慣れてくる。
涙で濡れた目元のホクロにキスを落とすと、真琴はゆっくり視線を向けてきた。
 「お、俺・・・・・も・・・・・っ」
 「イッていいぞ」
 「・・・・・しょが、い・・・・・」
 「ん?」
 「一緒がいいから・・・・・」
『入れて・・・・・』と、掠れた声でねだられれば、海藤も我慢が出来なかった。
 「力を抜け」
支えがなくても硬く大きく勃ち上がった自分のペニスを入口に当てる。
真琴の先走りと自分のとでお互いに濡れた音を響かせながら、海藤はギュッと真琴の手を握って思い切りよくペニスを突き刺
した。


(溶ける・・・・・)
 海藤の律動に合わせるように身体を揺らしながら、真琴は重なった部分から自分の身体が溶けていくような感じがした。
痛さは始めの内だけで、真琴の内壁は直ぐに海藤のペニスに馴染み、自分で気持ちのいい場所を探してうごめく。
奥まで突かれ、浅い場所まで引かれ、内壁を刺激するように動く海藤のペニス。
 真琴は涙でかすれる視界に海藤の姿を捜す。
それに答えるように、海藤は更に身体を密着させた。
 「か、かいど・・・・・さ・・・・・っ」
 「真琴・・・・・」
 「海藤さ・・・・・好き・・・・・っ」
 「・・・・・っ」
 「好きっ、すきっ、す・・・・・きっ」
何度言っても言い足りない気がして、真琴はギュッと海藤の背中に手を回し、力の入らない足を更に開いて、今までよりも深
く海藤を受け入れるようにする。
 「かい・・・・・っ」
 「・・・・・悪い・・・・・っ」
 低く呟いたかと思うと、海藤の腰の動きは最後の瞬間に向けて更に激しくなった。
揺さぶられ、硬い海藤の腹筋に擦られて真琴は達してしまう。
 「ああぁ・・・・・!」
ギュッと伸縮した真琴の内壁の刺激に、それ程間をおかず、
 「・・・・・っ」
ぐっと深くペニスを突き刺し、海藤は真琴の最奥で熱い精液を吐き出した。




 何度も愛し合った後、真琴は気を失うようにして眠ってしまった。
その身体を綺麗に清め、シーツを取り替えた海藤は、あどけない顔で眠る真琴を見つめる。
 「また、戻ってしまったな」
 抱き合っていた時、真琴は海藤を名前で呼ぶのを忘れていた。言い慣れた名前を変えるのは簡単ではないようだ。
 「・・・・・」
それでも、海藤にとって、今日は今までの人生の中で最良の日だった。
 「・・・・・ありがとう」
そっとその頬にキスを落とした海藤は、その身体を腕の中に抱きしめて目を閉じた。



                                                                    end






                               





終わりました〜。
ちょっとエッチで、でも幸せな誕生日の夜です。