ACCIDENT
29
「き、きつ・・・・・っ」
たて続けに上杉の手淫によってイかされた太朗は、もう駄目だとベッドの中で大の字になった。
いや、身体のどこにも全く力が入らなくてベッドの上に仰臥したのだが、上杉が身体の上に圧し掛かっているのでほっと一息もつけ
なかった。
「ジ、ジローさ・・・・・、ちょ、きゅうけー、したい」
「だーめ」
「えー、で、でも、俺、全然力入んなくて・・・・・」
「その方が都合がいいだろ。どこもかしこもクニャクニャで、俺を受け入れやすい」
「う・・・・・そ、だけど」
(どんなにくにゃくにゃになったってジローさんのおっきいし・・・・・簡単じゃないよ)
本当に自分と同じものかと何時も思ってしまう上杉のペニス。よくも毎回ちゃんと入るなと、セックスが終わってから太朗は必ず感
心していた。
本当は、毎回あんな大きいものを受け入れている自分のそこがどうなっているのか・・・・・少しだけ確かめてみたいとも思ったことも
あるのだが、自分の手でそこを触るのが怖くてやっぱり止めてしまった。
上杉が何も言わないので、そんなに変なことにはなっていないとは思うのだが・・・・・。
(緩くなってたら大変だもんな)
「おい、タロ」
つらつらと考えていた太朗は、不意に鼻を摘まれた。
「余所見厳禁」
「あー、ごめん」
太朗は慌てて上杉の顔を見上げた。
「セックスの途中で他の事を考えるなんて・・・・・まだまだ余裕だな、タロ」
「え、あ、あのっ」
「いっちょ、頑張らせてもらうか」
途端に慌てたようにキョロキョロと視線を彷徨わせる太朗に内心笑うと、上杉はそのまま濡れた手で太朗の尻の蕾をそろっと撫
でた。
「ひゃっ!」
「ほら、力抜けって。指が全然入らないだろ」
「う、うん、分かってるんだけど、な、なんか・・・・・」
ペニスへの愛撫はまだいいのかもしれないが、やはり後腔に触れられるのは躊躇いというか・・・・・僅かながらも嫌悪感は残ってい
るようだ。
通常の男と女のセックスならば、使うことなど無い(一部の趣味の人間は違うかもしれないが)場所。
男同士ではどうしてもそこを使わなくてはならないことは頭では理解出来ても、生理的な反応はなかなか消えることはないのかもし
れない。
だが、それもいい。
何時までも慣れなくて、心の中で必死に葛藤しながら、それでも上杉を受け入れる太朗が愛しい。
「・・・・・っ」
「・・・・・」
何度も何度も深呼吸をしている太朗の呼吸に合わせて、上杉は蕾に触れている指を徐々に中に差し込んでいく。
きつくて熱いその場所は、上杉の指を痛いくらいに締め付けてくれた。
「熱いな、お前の中」
「・・・・・っ、オ、オヤジみたいなことっ、言うなっ」
「お前から見れば十分オヤジだろ」
「そ・・・・・」
「お前のオヤジと同じくらいの歳で、離婚歴もあるし、ガキもいたし、な」
そのことでどんなに太朗に辛い思いをさせたか・・・・・それは後悔してもしきれないが、それでも太朗が自分を選んでくれたことの感
動と感謝を、上杉はこの先もずっと忘れないと思う。
そして、自分も・・・・・どんなことがあっても太朗を愛し続けるつもりだ。
「悪いな、お前を選んで」
「・・・・・違う」
「ん?」
「俺が、ジローさんを選んだんだから、なっ」
「・・・・おう」
愛しているという言葉よりも熱い太朗の告白。
上杉は目を細めてその言葉を受け取ると、そのまま太朗の耳元に唇を寄せた。
熱く濡れた感触を尻の狭間に感じる。
いよいよだと太朗が身構える前に、上杉のペニスの先端がググッとめり込んできた。
「ぐ・・・・・ぅっ」
何回抱かれても慣れない、一番初めのこの衝撃。だが、この痛みが、自分が上杉を受け入れているのだという証だ。
自分と同じ様に入り込んでくる上杉の方も確かに痛みを感じているだろうに、それでも自分を抱こうとするのが嬉しいのだ。
(女の子なら、もっと・・・・・簡単だろうけど・・・・・っ)
初めから抱かれる存在の女ならもっと簡単じゃないのかと上杉に言いたいが、きっと上杉はこう答えてくれるはずだ。
「お前が抱きたいんだよ」
(俺だって・・・・・ジローさんだから、エッチしたいんだよっ?)
「ふぁっ・・・・あうっ」
そんな太朗の想いにまるで応えるかのように、上杉の腰が半ば強引に突き進んできだ。
「あっ、はっ、んっ、んっ」
「タロ」
「あっ、ジ、ジロさっ、あっ!」
「タロ・・・・・っ」
太朗の内壁を自分のペニスが抉るようにかき分けて入り込んでいく。
こんなに気持ちいい身体は過去にも、この先にもきっとない。
(タロ、タロ・・・・・)
涙で真っ赤に腫れた目元。
抑えきれない喘ぎを漏らし続ける唇は真っ赤に色付き、キスをしてくれと誘っている。
身体は汗と精液で濡れていて、とても子供が夢見る綺麗なセックスという光景ではないかも知れない。
しかし、欲しい身体が目の前にあれば我慢など出来ないし、セックスは元々生々しいものだ。
「ゆ、ゆっくり、して、よっ」
「これでも、加減してるっ」
「嘘だ・・・・・あっ!」
「本当だ。激しいっていうのは、こんな感じだ・・・・・っ」
「うあっ、はっ、はっ」
上杉は太朗の足を抱え直すと、ぐっと小振りの尻を引き上げ、真上からペニスを突き刺していった。あんなにも硬く小さかった尻
の蕾が限界以上に開いて自分のペニスを受け入れている。
突き入れるたびに、自分のペニスから出ている先走りの液が中からグチュグチュと泡状になって滲み出てきた。
パシッ パシッ
身体と身体がぶつかり合う音と、
クチャ クチュ グリュ
上杉のペニスと太朗の内壁が擦りあう淫らな水音。
「・・・・・っ」
上杉はペロッと舌で唇を舐める。
もっと、もっと、太朗の中を自分のペニスで犯して、その中に溢れるほどの精液を注ぎ込みたいと思う。
「・・・・・っ」
「!」
声にならない悲鳴を上げて、太朗はまた精液を吐き出した。既に何回か出しているので量も少ないが、その分身体はより敏感
になっているようだ。
上杉も、今度はその瞬間の太朗の中の締め付けに逆らわずに、ようやく長い間我慢していた射精をする。
勢いも、量も、多分かなり激しかったのか、再び太朗の身体はびくびくと震え出した。
もちろん、その一回の射精で上杉の欲望が収まるはずがなく、硬いままのペニスはそのまま太朗を責め続ける。
「んっ、き、つ・・・・・っ」
「まだだ」
自分のせいではあるが、今回はお預けが長過ぎた。
本来は2、3日はゆうに太朗を抱き続けたいくらいだが、まだ学生で未成年の太朗を拘束出来る時間は少ない。ならば、その許
された時間いっぱいは、この身体を放すつもりはなかった。
(明日は欠席だな)
どんなに太朗が怒っても、佐緒里に睨まれても、上杉はこの可愛く甘い恋人の身体を存分に味わうことを決めていた。
「タロ」
顔を近づけて名前を呼ぶと、太朗は縋るように抱きついてくる。
そのせいでより結合が深くなり、快感は更に高まっていった。
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