重なる縁
17
(ん・・・・・あ・・・・・つい?)
真琴は素肌に感じる熱さと濡れた感触に、ぼんやりと目を開けた。
「・・・・・こ・・・・・こ?」
「起きたか」
直ぐ後ろから、笑いを含んだ声が聞こえる。
ゆっくりと後ろを振り返ると、そこには大好きな人がいた。
「・・・・・かいどーさん?」
「ん?」
「・・・・・ここ・・・・・」
「ああ、部屋の露天風呂だ。寝る前に入りたいって言ってただろ?」
「・・・・・おふろ?」
(そういえば・・・・・言ったっけ・・・・・)
いまだはっきりとしない頭で考えながら、真琴は自分の身体を見下ろした。
「・・・・・はだか・・・・・うわ・・・・・」
風呂に入っているのだからもちろん全裸で、同じく全裸の海藤に後ろから抱っこをされているような形で海藤の足の上に
座っていることに気付いた真琴は、慌てて身を隠そうと身体を捩った。
しかし、まだ酔いが残っている上、湯の中では動きもままならず、真琴は直ぐに海藤に引き戻されて同じ体勢になった。
「か、かいどーさん、これ・・・・・やだ」
「どうして」
「はずかしいよ・・・・・」
素肌というのは限りなく頼りない。全てを見られている感じがするし、意識し始めれば違う部分も気になってしまう。
(かいどーさんの・・・・・あたってるし・・・・・)
丁度真琴の尻の部分に当たっている海藤のペニスが、既に硬くなり始めているということも分かった。
自分のものよりも遥かに大きく存在感のあるそれが、ゆっくりと真琴の双丘の狭間に入り込んでこようとしている。
真琴はチラッと海藤を見た。
「・・・・・う・・・・・」
「どうした、真琴。何かあったか?」
濡れた髪をかき上げ、海藤は涼しげな表情のまま真琴に問い掛ける。
それが自分をからかっているのだということに、頭の回転がまだ鈍っている真琴は気付かなかった。
後ろから見ている真琴の白い背中がたちまち淡いピンク色に染まっていくのは、湯の熱さだけではないだろう。
海藤は唇に笑みを浮かべたまま、後ろからそっと真琴の胸に手を滑らせた。
「んっ」
反射的に声を洩らした真琴は、そのまま海藤の手から逃れようと腰を浮かべる。
それを利用した海藤は、真琴の足の間から手を伸ばしてペニスを掴んだ。
「やっ!」
まだ柔らかく力が無かった真琴のペニスは、海藤に触れられただけでたちまち頭をもたげてくる。
「こ、こんなとこで・・・・・っ」
「ここはこういうことをする場所じゃないのか?」
「しないです・・・・・っ」
両足にギュッと力を込めて閉じようとしているものの、間に海藤の手があっては完全に閉じることなど出来ないようだ。
空いた隙間で海藤の手は悪戯に動く。湯とは違う粘ついた感触が指に伝わってきた。
「・・・・・っ」
「お・・・・・っと」
力が抜けてしまったのか、真琴はそのまま海藤の身体の上に崩れ落ちてきた。
危なげなくその身体を受け止めた海藤は、そのまま自分の肩に頭を預けてくる真琴を抱え直すと、小さく開いた唇にキス
を落とした。
「ふぅ・・・・・っ」
絡めた舌は熱く、まだ酔いが醒めていないのだろうということが分かる。
「・・・・・甘いな」
ピチャッと濡れた音をたてながらキスを解いた海藤は、そのまま無防備な首筋から背中へと唇を這わせていった。
真琴が身体を震わせるたびに、湯が音をたてて暴れている。
「真琴」
「か、かいどーさ・・・・・」
「全部俺に預けたらいい」
キスを続け、ペニスへの刺激を与え続けていると、何時もより随分早く真琴の身体は快感に解けていった。
海藤はそのまま尻の狭間に指を差し入れてみる。
「ひゃあ!」
「痛いか?」
「い、痛くな・・・・・けど・・・・・お湯が・・・・・」
「湯が中に入るのか?どんな感触だ?」
真琴の言いたいことは分かった。解す為に加える愛撫の途中、僅かな隙間から真琴の身体の中に湯が入っていくのだろ
う。
しかし、海藤はそのまま指を動かし、やがてもう1本を差し入れた。
「あ、熱い・・・・・、や、やだあ!」
突然叫んだ真琴は、そのままプルッと身体を震わせた。
「で・・・・・ちゃ・・・・・」
真琴は半べそをかきながら俯いてしまった。
湯の中で射精してしまったことがショックで、とても顔を上げることが出来ない。
そんな真琴に、海藤は耳元で囁いた。
「気持ちが良かったんだな」
「・・・・・っ」
「お前が感じてくれると俺も感じる。真琴、ほら、顔を上げてくれ」
身体を軽く揺すられて、宥めるようなキスを頬にくれる。湯の中に射精してしまったショックはまだあるが、海藤にこれ以
上気を使わせたくも無く、真琴は恐る恐る海藤の方を向いた。
「頬が真っ赤で・・・・・可愛いな」
笑いながら言うと、海藤は真琴の尻の中に埋めたままの指で内壁を軽く擦る。
「!」
ダイレクトな刺激に、たった今イッたはずの真琴のペニスが、揺れる湯の中で再び立ち上がってきた。
「何時もより柔らかくて熱いな。このまま・・・・・いいか?」
指を動かしながら言う海藤に、真琴は辛うじて首を横に振った。
「や、いや・・・・・」
「どうして」
「お湯・・・・・入っちゃうから・・・・・怖いよ・・・・・」
「そんな隙間はないだろう」
そう言ったかと思うと、海藤は指を引き抜く。
その拍子に中にお湯が入ってきたかと思うと、真琴の腰を掴んだ海藤が、そのまま自分のペニスの上に真琴の身体を引
き落とした。
「ああ!!あう!」
綻んでいた穴は、そのまま大きな海藤のペニスをギッチリと咥え込んだ。
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