STEP UP !
33
ブカブカの、大きく開いてしまっているバスローブの胸元から手を差し入れた上杉は、そのままささやかな乳首を指先で摘んだ。
既にここでの気持ち良さを覚えさせている素直な身体は直ぐに反応してきて、太朗は上杉の腕をギュッと強く掴んでくる。
「・・・・・ジ、ジロ、さ・・・・・っ」
「タロ、口」
「・・・・・」
囁けば、小さな口が綻ぶように開いて、上杉はそのまま唇を重ねると、音をたてながら口腔内を愛撫した。
口の中にも性感帯はあるという言葉の通り、太朗の指先は快感を耐えるようにますます力がこもってきて、上杉はそれに笑みを
浮かべながらそのままベッドの上に仰向けに押し倒した。
「ふっ・・・・・ん」
唇を離さないまま、無造作に結ばれていたバスローブの紐を解くと、直ぐに素肌が現れる。
クチュ
上杉はようやく太朗の唇を解放し、そのまま首筋から鎖骨にねっとりと舌を這わした。
元気に太陽の下を走り回っていることが直ぐに想像出来る伸びやかで健康的な肢体。その中でプッツリと立ち上がってしまった
乳首が妙にエロチックで、上杉はそれを味わうために唇を寄せた。
「あっ、あっ」
男も、ここで快感を感じるのだと言ってから、太朗は胸を愛撫されても声を押し殺すことは無くなった。自分の手に、唇に、愛
しい者が感じている証の乱れた姿を見るのは楽しく、上杉はその反応を確かめるようにしながらそのまま下半身に手を伸ばし、
再び頭をもたげ始めたペニスを掴んだ。
「・・・・・っ」
さすがに太朗はビクッと肩を震わせ、今まで素直に身体を預けていた上杉の腕の中からモゾモゾと身体を抜け出そうとする。
「タロ?」
今更逃げようとするのかと思った時、太朗は思い掛けない行動をしてきた。
上杉の唇も、指先も、気持ちいい。
風呂の中で強引に射精させられたことを怒っていたはずなのに、心も身体も何時の間にか上杉を許し、受け入れていて、太朗
は身体に与えられる愛撫にそのまま身を委ねていたが、
「・・・・・っ」
その大きな手が再び自分のペニスを握ってきた時、その僅かな痛みと刺激に、思わずハッと我に返った。ここで感じさせられてし
まえば、風呂場での二の舞になってしまう。
(俺だけ感じさせられるなんて・・・・・っ)
上杉に触れられることは気持ちがいいし、大人の彼の愛撫は自分の理性も意地も解けさせてしまう。それでも、このまま一方
的に与えられるのは嫌だった。こういうことは、お互いがお互いに与え、貰わなければ意味が無いように思うのだ。
「タロ?」
太朗は何とか上杉の胸を押し返すと、不思議そうに自分の名を呼ぶその声に答える前に、少しだけ勃ち上がった(それでも自
分よりも遥かに大きい)ペニスをグイッと握り締めた。
「おい」
「お、俺も、する」
「タロ、お前な」
「俺だって、出来る」
もう、何度も上杉と身体を重ねてきたのだ。どういうやり方をすればいいのか分かっているつもりだし、足りない技術は情熱と愛
情で補えばいい。
「俺だって、ジローさんを、気持ちよくしたい」
「・・・・・」
そう言った途端、手の中にある熱いペニスが、ピクッと脈打ったような気がした。
ベッドに仰向けになった自分の上に、太朗は反対向きになって下半身に顔を埋めていた。
ペチャ ペチャ
(気持ちいいというより、くすぐったいんだが)
小さな舌のまだまだ拙い愛撫は、快感よりも物足りないくすぐったさを強く感じてしまうものの、太朗の口が自分のペニスを愛撫
しているという事実だけで欲情を刺激される。
既に勃起状態といっていいペニスを全て口に含むことは出来ないようで、竿の部分は手で、先端部分を口に含んで舌を這わせ
ているが・・・・・。
「・・・・・」
奉仕されるのはもちろん嬉しいし、それが太朗ならば普段の姿を想像しても楽しく感じるものの、じっと受身でいることは性格
上無理のようで、
「・・・・・んぐっ」
上杉は面前にある、白く丸い尻にペロッと舌を這わした。
その刺激に、太朗がペニスを握っている手に力が込められるものの、上杉は構わずにそのまま指先を股の間から前へと伸ばし、
上杉のペニスを愛撫しながら勃ち上がってきていた太朗のペニスと張り詰めた双球に愛撫を加える。
一瞬、動きが止まってしまった太朗だが、上杉のその手に対抗するように再び先端を口で含んできたので、なんだか競争する
ような気分で手を動かし、
「・・・・・」
そのまま、太朗のペニスから零れ始めた先走りの液で濡れた指を、先程バスルームで可愛がったのに再び硬く閉じられてしまっ
た蕾へとニュルッと押し込んだ。
「んっ!」
「・・・・・っ」
衝撃を感じたのか、太朗の歯が上杉のペニスを少し噛んでしまい、さすがに上杉は眉を顰めてしまった。それでも、身体の中
に入れた指を抜くつもりは無い。
そのままグリッと内壁を擦るように指を動かせば、耐え切れなくなったらしい太朗が口からペニスを出し、後ろを振り向いてきた。
「ジ、ジローさんっ」
「ん?」
「そ、それ、やめ、てよっ」
「どうして?お前だって俺のを掴んで遊んでるじゃねえか」
「で、でもっ、お、俺っ、我慢・・・・・」
「漏らしそうか?」
直ぐに、太朗の気持ちが良い場所を探し当てて刺激してやれば、返事を返す余裕も無くなったのか尻にきゅっと力が入ってい
るのが目に見えて分かる。
「いいんだぞ、出しちまえ」
「や・・・・・だっ!」
頑固に言い返す太朗をさらに追い詰めるため、上杉は先に入り込んだ指に沿わせるようにもう1本の指を挿入させた。
入口はきついものの、中は先程の愛撫でかなり柔らかく・・・・・しかし、キュッキュッと2本の指を少し強く、それでも心地良く締め
付けてきて、上杉は自分の腹の上にポタポタと落ちてくる太朗の快感の証に思わず目を細めた。
(もう、いいようだな)
自分の、多分標準以上の大きさであるペニスを、太朗のような少年の小さな尻の蕾に挿入するのはかなり慣らさなくてはなら
ないが、ここまでくれば大丈夫だろうと思える。
何よりも、早く熱い太朗の中に入りたくて、上杉は既に愛撫することが出来なくなって喘いでいる太朗の身体ごと腹筋を使って
起き上がった。
「うあ・・・・・っ」
軽々持ち上げられてしまった身体。
それまでは上杉の下半身を向いていたはずなのに、脇に手を入れられて簡単に向きを変えられ、太朗の視線は天井を、いや、
上杉の顔を見上げる形になってしまった。
「もう少し、頑張れ」
笑いながらそう言った上杉が、軽くキスをしてくれる。柔らかな唇がそのまま頬から顎へと移っていくのをくすぐったく思っている間
に、腰を持ち上げられ、足を広げられ、ヒクヒクと蠢いていることを自覚しているそこに、熱く硬いものが押し当てられている感触が
した。
「あ・・・・・」
「タロ」
「ジ、ロ・・・・・さ・・・・・」
伸ばした手を強く握り返してもらって、思わずホッと安堵した時、
「くぅ・・・・・っ!」
その身体の力が抜けた瞬間を狙って、ズッと、灼熱の棒が押し入ってきた。
「・・・・・っ」
ギチギチに狭い肛孔の中の締め付けに眉を顰めながらも、上杉は腰を進めていく。
ズプズプ グチュグチュ
硬い場所を分け入っていく感触と、水音を淫らに響かせながら、既に何度も抱いている自分だけの身体は、少しずつだが自分
を奥深くまで受け入れてくれる。
上杉は固く目を閉じ、唇を噛み締めている太朗の顔を見下ろすと、不意にペロッと唇を舐めた。
「!」
その刺激にぱっと目を開いた太朗の視線に、上杉は笑いかける。
「痛いか?」
「・・・・・たく、ない」
どんなに解してやっても、最初は痛みを感じるだろうに、強がってそう言い切るのはやはり男なんだと思ってしまう。
それならと、上杉は別のことを聞いた。
「じゃあ、気持ちいいのか?」
「き・・・・・っ」
見る間に赤く染まっていく身体と、自分のペニスを含んでいる場所がさらにキュウッと絞まってくる。言葉以上に明確な答えに思
わずくっと笑うと、太朗は恥ずかしがって顔を逸らしてしまった。
「おい、こっち向け」
「や、だっ」
「見てくれないと寂しいだろ」
「だ、だって・・・・・っ、変なこと、ばっか、言うし!」
「お前が可愛いからだって。ほら、タロ」
少し甘えるように言って、上杉はゆっくりとペニスを動かし始める。
拗ねている様子から、やがて少し戸惑い、やがてその感覚を追うかのように必死にと、太朗の表情はどんどん変わっていった。
もちろん、どの表情も可愛く、上杉からすれば色っぽい。
「あっ、あっ、んっ」
「タロ」
「あぅっ」
名前を呼びながらペニスを扱いてやると、たちまちそれは硬く張り詰め、何時射精してもおかしくないほどにビクビクと手の中で
跳ね始めた。このままイカせてやってもいいのだが、もう少し内壁の蠢く様を感じていたい。
「まだ、だぞ」
そう言った上杉は、そのまま細いペニスを強く握った。
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