SUPER BOY
26
今日は絶対に自分が上杉を気持ちよくしてやろうと思った。
少しくらい恥ずかしくても、ここには上杉しかいないのだ。
「ふぅ・・・・・んっ」
そんな風に思うこと自体何時もの自分とは違うのだと、太郎は自身では気付かない。
そのまま上杉の腰に跨ると、太朗は震える足でようやく膝立ちをしながら言った。
「こ、このま、ま、するからっ」
「無理するな」
「無理じゃ、ない!」
自分にだってこれぐらい出来ると、太朗は一度イってもまだ熱く硬いままの上杉のペニスを片手で支えた。
(こんな・・・・・の、入る・・・・・?)
もう何度も入れているくせに、どうしても最初は怖くて痛い。何時もは上杉がそんな太朗の気持ちを宥めるようにトロトロになる
ほど愛撫をしてくれ、我を忘れた時点で挿入してくれるのだが・・・・・。
「・・・・・っ」
上杉のペニスは既に濡れているし、自分の受け入れる場所も上杉が愛撫してくれて解けている。
(で・・・・・きる!)
太朗はそのまま上杉のペニスの上にゆっくりと腰を下ろし始めた。
小さな太朗の尻の蕾が、自分のペニスの形にゆっくりと広がっていく。
太朗が上のこの体勢は、ペニスの挿入の様子が良く見えた。
(いい眺めだな・・・・・)
恥ずかしそうに上気した顔と、汗に光る肌。
しかし、何時もは服に隠れている部分は白いままで、その色のコントラストが太朗が子供だということを改めて上杉に教えてくれ
た。
まだ子供・・・・・いや、高校2年生ならばセックスを知っていてもおかしくは無い。
しかし、こうして同性同士で肌を合わせることを知っている少年がどれほどいるか。
「ぐ・・・・・ぅ・・・・・っ」
ゆっくり、ゆっくりと、自分の身の内にペニスを受け入れてくれる太朗の姿は、普段が子供過ぎるほどに子供っぽいので目に毒
なほど艶っぽい。
上杉は目を細めて下から太朗を見つめた。
「大丈夫か?」
「・・・・・ぶっ」
「まだ途中だそ」
他人に自慢出来るほどの上杉のペニスはまだ半分ほどしか埋まっていない。
自分でも分かっているのか、太朗は恨めしげな視線を向けてきた。
「だ、だってっ」
「ん?」
「おっき・・・・だもんっ、仕方ないだろ!」
「・・・・それは悪かったな」
この場合、どう考えてもその言葉は褒め言葉にしか聞こえない。
上杉は低く笑うと、そのまま太朗の腰を掴み、一気に自分のペニスの上に引き落とした。
「!!」
声にならない悲鳴を上げた太朗は、それでも身体を引くことはせずに上杉のペニスを受け入れる。
「ひど・・・・・っ」
「気持ちいいだろ?」
「ジ、ローさんだって・・・・・きもち、い、だろっ」
挑発するように言い放った太朗に、上杉の頬に滴るような笑みが浮かんだ。
「お前の身体に教えてやってるだろ」
「ふぁっ!」
前置きなくいきなり下から突き上げると、太朗の身体が面白いように跳ねる。
「い、いきなりっ」
「これぐらいで音を上げるなよ」
「!」
上杉はいきなり腹筋を使って上体を起こすと、ペニスを挿入したまま太朗の身体を自分の下に入れ替えた。
丸い猫のような目が、驚いたように見開かれている。
「せっかくお前がサービスしてくれたんだ、お返ししないとな」
「ま、待ってっ」
「待たない」
「はっ、あっ、んっつ!」
太朗はもう声を上げるだけで精一杯だった。
主導権を握った上杉は(初めから太朗にあったとは思えないが)傍若無人に太朗を突き上げていた。
その直前に口で愛撫したので、上杉のペニスの大きさはまだ鮮明に覚えている。あの大きなものが自分の中に入っているとはい
まだに信じることは出来なかった。
普通に考えれば切れて、ドバッと血が出てもおかしくは無いのに、こうして気持ちいいとさえ思っている。
それは、男とか女とか関係ない。上杉が相手だからだ。
「ふっ、はんっ」
自分の身体の中心を貫いているのは間違いなく上杉だ。
本来なら入れる所ではない場所に、こうして自分の欲望を突き入れているのは上杉だ。
(お、俺、エッチ、なのかな・・・・・っ?)
そして、男のくせに上杉に抱かれて喜んでいるのは・・・・・自分だった。
「タ、ロッ」
普段はからかうように呼ぶ上杉の声も、この時は何時も掠れた甘い声になっている。
大きな背中にしがみ付き、その肌が汗ばんでいるのが分かると、彼も自分と同様に感じているのが分かる。
それが、とても嬉しいのだ。
「す・・・・・き!」
「タロッ」
「だい、好き!」
頭が悪い自分が悔しい。
本当はもっと、色んな言葉で自分の気持ちを伝えたいのに、どうしてもこの言葉しか出てこなかった。
「ジロさ・・・・・っ、大好き!」
「タロッ、お前っ」
上杉の顔が僅かに歪み、小さな舌打ちを打つ音が聞こえた。
「・・・・・馬鹿野郎っ」
「ひゃああ!!」
穿つ腰の速さがいきなり早くなり、太朗は息も絶え絶えに・・・・・それでも必死に上杉にしがみ付いて動きを合わせた。
そして。
「!!」
上杉が欲望の証を太朗の最奥に放ったと同時に、太朗も再び上杉の腹に精液を吐き出した。
「・・・・・タロ?」
何度、その最奥に精を吐き出したかは分からない。
上杉がようやく太朗の中からペニスを引き出した時、許容量以上のものを含まされた太朗の蕾からは上杉が吐き出した精液が
コポッと流れ出てきた。
その刺激だけで感じてしまうのか、荒い息をついていた太朗の身体が戦慄くが、その目は開くことは無かった。
「タロ・・・・・」
(やり過ぎたか・・・・・)
今日の出来事に興奮していたのは太朗だけではなかったようだ。
今まで様々な修羅場に立ち会ってきたつもりだが、太朗が関係しただけに上杉にとっても今回のことは特別な出来事だったとい
うことらしい。
汗ばんだ前髪をかき上げてやると、無意識なのか太朗が擦り寄ってくる。
猫のようなその仕草に、上杉も笑みを漏らした。
「疲れたな」
「・・・・・」
「でも、お前も悪いぞ」
(俺を煽ることばかりするから・・・・・)
太朗より遥かに大人のはずの上杉も、まだ枯れるという歳ではない。愛しい者を前にすれば、それだけ欲望は高まるのだ。
それに、まだ性的に真っ白な太朗は、どんな上杉の要求も貪欲に受け止めた。
それがどんなに恥ずかしいことでも、上杉ならばと許してくれるのだ。
「頑張ったな」
まるで宿題をきちんとしてきた子供を褒める教師のようにそう言うが、太朗は気を失うように眠ってしまったまま起き上がる気配
もない。
「さてと・・・・・このまま寝かせたら、目を覚ました時に天の岩戸になっちまうな」
お互いに吐き出した精液や汗や、もろもろのせいで濡れてしまった身体をそのままにしてしまうと、太朗は恥ずかしがってシーツ
の中からなかなか出てこないのだ。
それはそれで可愛いが、朝一番のキスはしたい。
上杉はすっきりさせてやらなければなと、くったりとした太朗を軽々と抱き上げてバスルームに向かった。
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