指先の魔法
22
丁寧に中まで舐め濡らしたせいか、始めは指1本さえ入らない様子だった真琴の尻の窄まりは、今は海藤の指を3本ま
で受け入れられrるようになった。
随分苦しいようだが痛みはあまり無い様だ。
「真琴」
名前を呼ぶと、ギュッと閉じていたまぶたが開かれ、涙に濡れた瞳が海藤を見つめる。その瞳の中に拒絶や恐怖の色はな
く、海藤はそのまま更に真琴の腰を引き上げた。
「ふう・・・・・んっ」
苦しい体勢に思わず声が漏れたようだ。
「力を抜いてろ」
既に海藤のペニスは支えなくてもいい程立ち上がっており、先からも先走りが零れて濡れている。
「!」
先端を尻の窄まりに押し当てた瞬間、真琴の身体はビクッと強張り、開きかけた穴も恐れるように閉じてしまった。
しかし、ここまでかなり我慢してきた海藤がこれ以上待てるはずもなく、そのまま体重をかける様にして強引に挿入した。
「ひい・・・・・あっ、はっ、はっ、ああ!」
快感にかすれていた声が、悲鳴を上げる。
力が入ってしまったせいか、先の一番太い部分がなかなか入らず、痛みは酷くなっていくようだ。
「真琴・・・・・っ」
消えそうな意識の中、真琴は自分の名前を呼ぶ声を聞く。ポタッと何かか頬に落ち、真琴は閉じかけたまぶたを必死で
こじ開けた。
「か・・・・・どうさ・・・・・」
目の前に、端正な海藤の顔があった。
何時もは怖いくらい表情の乏しいその顔も、今は僅かに歪んでいる。
(あ・・・・・せ・・・・・?)
自分の顔や身体を濡らすものが海藤の汗だと分かった時、真琴は海藤も必死だということが分かった。
許容量以上のものを受け入れようとしている自分はもちろんだが、あんな狭い場所に入ろうとしている海藤も痛みを感じて
いるのだ。
(かわ・・・・・いい・・・・・)
そう思った瞬間、真琴の身体から力が抜けた。
「・・・・・くっ」
かなり狭い真琴の中にようやく先端を沈めた海藤は、それ以上長引かせるよりはと勢いのまま根元までペニスを挿入した。
「!!」
その衝撃にもはや声も出ない真琴は、ハアハアと荒い息を続けている。
その振動は真琴の中にいる海藤のペニスも刺激しtた。
「動くぞ」
きつく搾り取るようにうごめく真琴の中を、逆らうようにペニスを出し入れする。先端の太い部分で穴の入口付近を擦りあ
げ、次の瞬間身体の最奥までペニス全体で突き上げた。
真琴はただ揺さぶられるまま腰を上下するだけだが、その揺れさえも海藤には心地いい刺激だ。
あのレイプの時とは全く違う快感が、自分をセーブ出来るはずの海藤さえのめり込ませた。
「真琴・・・・・」
名前を呼ぶと、無意識のまま細い手を伸ばしてくる。
海藤は思わずその身体を抱き寄せ、激しく唇を奪った。
肉体がぶつかる音と、濡れたものが擦りあう艶かしい音。
恥ずかしくてたまらないのに、真琴の心には嬉しさが広がっていく。大切にされているのだと、抱きしめてくれる腕の強さが、奪
う口付けの熱さが教えてくれるからだ。
「はっ、はっ、・・・・・」
自分の中を激しく出入りするペニスが、だんだんと大きく、震えてくるのを、敏感な粘膜が感じ取った。そして・・・・・。
「ああっ・・・・・っつ!」
次の瞬間、身体の最奥で海藤が達したのが分かった。
低く呻き、その快感に耐えながら、海藤は全ての精液を真琴の中に出しつくすように更にペニスで突いてくる。
身体の中で広がっていく熱さを感じながら、真琴は自分がとっくに海藤の存在を受け入れていたのだと今更ながら気付い
た。
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